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2019年読んでよかった書籍・マンガ・ライトノベルを紹介します!

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とある理由で書籍はたくさん読めませんでした…

2019年の読書ハイライト

2019年の読書は当たり外れがなく、大きくハズレた読書は1冊しかありませんでした。

今年の読書(?)の傾向としては長編漫画をたくさん読みました。

マンガをたくさん読んだ結果、あまり一般書籍やライトノベルを読むことができませんでしたが、キラリと光る書籍はたくさんありました。

読んで損なしの粒ぞろいの書籍・マンガ・ライトノベルを紹介していきますよ!

一般書籍編

FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

メディアや直感にとらわれることなく、ありのままの世界を捉えるコツを紹介した本です。

例えば「世界の1歳児で、予防注射を受けている割合は?」とか「発展途上国で初等教育を受けている女児の割合は?」という質問に対して、ニュースをよく見る人ほど間違ってしまうのです。

メディアやニュースに強い人ほど、思い込みが強く世界をありのままに見ることができていないと言います。そして世界をありのまま見るコツを伝えてくれます。

東洋経済のビジネス書ランキングに2019年ずっと上位にランクインするほど人気の書籍でした。

世界は完璧ではないが、最悪ではない。日毎に少しずつ良くなっていると、希望を持てる書籍になっていました。

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GAFA 四騎士が創り変えた世界

Google・Amazon・Facebook・Appleの頭文字を取った本著。この本の中には特徴的な例えがあります。

Googleは頭脳。Amazonは手足。Facebookは心。Appleは生殖器という例え。

わたしはiPhoneを使っているのですが、たしかにAppleはそんなふうに例えられてもおかしくないのかも…と思ってしまいました。

国家並みの影響力を持ったこれらの4つの企業がどのような特徴を持っているのか、様々な発見にあふれた読書となりました。

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LIFE SHIFT

人生100年時代が当たり前になった時、わたし達はどのように生きていけばいいのか?そんな疑問に指針を与える本。

100歳生きるという前提で、65歳で引退するにしても残りの35年を現役時代の蓄えで生活しようとするのはかなりの無理筋。

もはや教育→現役→引退という3ステージの生き方が通用しなくなってきており、新しいマルチステージという生き方にシフトしていくという展開が語られています。

始皇帝 中華統一の思想『キングダム』で解く中国大陸の謎

秦の始皇帝が中華統一までを描くキングダムに歴史学者が解説をしてくれる本です。

キングダムはマンガという性格上、誇張や拡大解釈があるのだろうと思っていたのですが、想像以上に史実に基づいていたというところに大いに驚かされました。

中華を初めて統一した秦の影響と理想が、まさに今結実しようとしているというところにも注目です。

ただし、信の強さは誇張の塊かもしれませんが…

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アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」

アイヌが絡んだ金塊をめぐる冒険活劇を描くゴールデンカムイ。その世界観ではアイヌの文化がたくさん描かれています。

その文化がどれほど正確かつ丁寧に描かれているのかをアイヌ学者の著者が解説してくれます。

ゴールデンカムイの紙面には描かれているのですが、作中では触れられていないコマにはこんな意味があったのですよ、とゴールデンカムイの作り込みに驚嘆します。

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マンガ編

Blue Giant

ジャズに人生を捧げた青年の成長物語。マンガをマンガで例えるのは反則かもしれませんが、スラムダンクの山王戦の緊張感と感動がずっと続いているようなマンガです。

紙面からは音が出ないのですが、迫力あふれる音圧が伝わってきます。

おすすめは巻末の後日談。たった数ページですが、ここだけでいっきに読者の想像の幅が広がり、具体的になります。

作者の性格上どうしても阿久津ポジが出てきてしまうのが難点ですが、それ以外は文句なしにおすすめできるマンガです。

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人形の国

台風が来たときにマンガでも読んでいた、シドニアの騎士から派生してハマったのがこの人形の国。

シドニアの騎士のレビューはこちらからどうぞ。

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変身ヒーロー好きならば、きっとストライクゾーンなはず。時々ロボットになっちゃうヒロインも素敵だし、変身のときに骨格がむき出しになるあたりもかっこいい!

雪に包まれた人工の世界観も終末感が出ていて大好きです。

衛府の七忍とは世界観は全く異なりますが、方向性はかなり似通っているので、人形の国もぜひ!

衛府の七忍はこちらからどうぞ。

キングダム

わたしの読書時間を奪った主犯がこいつ。読み始めた時点で50巻近くありましたからね。

映画化される前にクライマー仲間からぜひ読め!と言われて読み始めたのが運の尽き。一瞬で作品にのめり込み、毎週新しく5冊を買い、手持ちの最新5冊を読むという生活を数ヶ月続けていました。

三国志よりも前の古代中国でここまでの文明と戦いがあったのかと、中国史にも興味が出てきました。

先に紹介した始皇帝の本で、キングダムで描かれているストーリーは基本的に史実に基づいていると知ったのは驚きでした。

少女終末旅行

キングダムを知るまではこのマンガがきっとベスト・オブ・マンガ2019になると思っていました。

コンパクトにまとまったストーリー。簡略化されつつも細部をとらえた作風。そして結末。すべてが悲しく愛おしく感じます。

このマンガを読まなければ人形の国にここまでハマることはなかったかもしれません。

アニメ化もされているので知っている人も多いかもしれませんが、その結末はマンガでしか描かれていません。

アニメーション化された時点では結末は描かれていませんでしたが、アニメのエンディングではバッチリ描かれています。

エンディングを見たときに「そうか、もう結末はこうなるって決まってたんだな…」ってしんみりしました。

北北西に曇と往け

アイルランドが舞台という聖地巡礼にはちょっと厳しい作品。

機械と会話ができる主人公が、その能力を生かしてアイルランドで探偵をする物語です。一応サスペンスですが、アイルランドの名所紹介のせいで忘れられがち。

アイルランドの圧倒的な自然がモノクロの紙面にありありと描かれています。

地球の地面が生まれてくる場所で描かれるサスペンスはどのようなものになるのでしょうか。まだ3巻しか出ていないので物語がどう転んでいくのか楽しみな作品です。

千年狐

キングダムから約500年後に書かれた捜神記をもとにしたマンガです。捜神記というのは動物が人間を化かす怪奇譚です。

その怪奇譚の主人公的ポジションが千年を生きるとされる狐。そんな狐を中心にして引き起こされる様々な怪異をオムニバス形式で描かれています。

作風は随分と現代風。やや腐女子っぽいところが人を選ぶかもしれませんが、設定は本格派。

たくさんの参考文献に裏付けられた物語には惹きつけられます。

ライトノベル編

Re:ゼロから始める異世界生活

一昨年前から読み始めた本作。20巻を超え段々とストーリーを追うことが難しくなってきました。

異世界転生系を一度読んでみようと思っていて、とある作品と勘違いして購入したのがこの作品との出会いでした。


異世界系の走りとだけあって世界観はやや重厚。作り込まれた世界観と設定は読み応えがあるのですが、いかんせん物語が長くなってきているのでイマイチ追いきれていません。

巻が進むにつれて「こいつ誰だっけ?」「これ何だっけ?」ってなりがちです。

 

ラノベに限らず何巻も連なる長編作品は「既刊こんなにあるの?!」という未読者の障壁と全巻追えている読者の「あれ何だっけ?」という忘却に悩まされるのかもしれません。

この素晴らしき世界に祝福を

勘違いして買ったほう。Re:ゼロと比べてゆるふわな世界観。既刊も少なめでコンパクトに纏まっています。

ガム感覚で楽しめる作品かと思いきや、最終ゴールが見えるに従って段々とストーリー性を帯だし、俄然面白くなっていました。

世界観もキャラクターもかなりコンパクトにまとまっているので、物足りなさも感じるかもしれませんが、これぞギャグ系ライトノベルって感じの作品で大いに楽しめます。

ゲーマーズ

マテリアルゴーストで知った作者の人が書いた読むアンジャッシュのコント的な作品。

ゲーム部のゆるめの勘違い恋愛事情を描いた作品でしたが、めでたく2019年に完結を迎えました。

 

勘違いラブコメとだけあって誰かが死んだり殺されたりってのはないので気楽に楽しめます。

シリーズとしてはやや長編で、キャラクターが徐々に動き出してくる(著者が描きなれてくる)感じがストーリー以外の面白さがあります。

学生の頃、一瞬だけマテリアルゴーストを読んでいたので、あの長いあとがきを読みながら懐かしい気分になりました。

101番目の百物語

学生の頃に読んでいたライトノベルを読み直すのが最近のブームだったので、懐かしいラノベを読み直しました。

都市伝説の原因となる特殊能力者の能力を集めて最強の主人公を目指すという物語。

本当に百物語集められるの?って感じですが、都市伝説や怪談好きなら楽しめるでしょう。

 

物語のキーアイテムとなるのが携帯電話なのですが、2010年前後のガラケー事情がよく表現されていて懐かしい気持ちになりました。

15秒しかムービーが撮れないとか、ビーズでデコったケータイだったりとか当時の文化をスマホに映る電子書籍で読んでいます。

食卓にビールを

SF(すこしふしぎ)系の短編集。

学生時代は「なんかよくわかんねぇなぁ…」って思いながら読んでいたのですが、それもそのはず。

この作品には様々なSF作品のオマージュが含まれていたのです。

 

いろいろなSF作品を読んでいないとクスリともできないボケを細かくねじ込んでいいるので、この作品を100%楽しむには様々なSF作品の教養が求められます。

わたしがこの本を初めて読んだ当時はクトゥルフブームもなかったのにインスマウスネタなんて分かるわけないよ…

2019年はマンガばかり読んでいました

今年はキングダムに夢中になり、一時期はキングダムを中心にした読書生活を送っていました。

キングダムも巻は進むにつれて「こいつ誰だっけ?」ってのが少なくていいんですよね(さっさと色んなキャラが死んでいくから)


シリーズ物のマンガやライトノベルは収納場所を多く取りますが、電子書籍ならばそのへんは便利です。だってタブレットやスマホ一つで全巻管理できるのですから。

大量の書籍を購入するマンガ好き・読書好きならば、さっさと電子書籍に移行したほうが場合によっては幸せかもしれませんよ。

 

最初は電子書籍には抵抗を感じていたのですが、今や電子書籍以外で本やマンガを読むことは考えられないってくらい便利なシロモノです。

時々によってはセールで古本以上に安く買うこともできます。

本に限らずマンガをたくさん読む人こそ電子書籍に移行してみるのはいかがでしょうか?

ハードルは高いかもしれませんが、リターンは確かなものがありますよ。