指板を覚えるのが音楽理論の第一歩
ギターの指板を覚えよう!
ギターを上達には避けて通れないのがギターの指板を覚えるという行為。
コードを練習しているうちは指の形で精一杯ですが、指板の上の音を意識していけばもっと効率的に上達できるとのこと。
例えばパワーコードを弾くにしても、どこがどの音なのかわかっていれば、パワーコードだけでどんな曲だって演奏することができます。
もちろんパワーコードにはマイナーがないので曲の雰囲気に合致しないときもありますが…
とは言え、22フレットから24フレットもあるギターの指板全部覚えるのは正直しんどいですよね。
でも、ちょっとしたコツを覚えればギターの指板をかなり素早く覚えることができるんです。
ギターの指板を覚えると、普通のローコードでもどんな音でそのコードが成り立っているのかを知るだけでもいろいろな発見があります。
早めにギターの指板をの音を覚えて、ギターを効率的に覚えて聞きましょう!
Step0:指板の周期を覚える
指板を覚える前に、覚えなくてもいい部分を知っておきましょう。
お使いのギターが22フレットなのか24フレットなのかにもかかわらず、ギターの指板は12フレット以降は開放弦からの繰り返しの音の並びとなっています。
だから12フレットまで音を覚えてしまえば、後はその繰り返しなので、13フレット以降は覚える必要はありません。
覚える指板の量が半分程度になるので一気に楽になりますよね。それでは覚える箇所を順番に見ていきましょう。
Step1:開放弦の音を覚える
まずは開放弦の音を覚えましょう。チューニングする際に覚えてしまっているかもしれませんが、6弦(手前の弦)からE・A・D・G・B・Eです。
いろいろな覚え方があるかと思いますが、わたしは太い弦からEat All Day Go Bed Early(一日中食って早く寝る)とおぼえました。
海外の人だと1弦からEaster Bunny Gets Dizzy At Easter(イースターのウサギはイースターにフラフラする)と覚えることがあるようです。
どっちでもいいので開放弦の音を最初に覚えましょう。
Step2:1弦と6弦の音を覚える
まずは一番細い弦と太い弦の音を覚えます。
何故1弦と6弦かと言うと、これらの弦の音は同じフレットであれば同じ音になるのです。
つまり1弦を覚えれば6弦も覚えたことになるのです!お得ですね。
開放弦のEから12フレットまでのEまでを覚えていきます。
1弦か6弦を覚えてしまえば、あとに残るは4弦だけです!
Step3:5弦を覚える
5弦はパワーコードでもよく使用するので早めに覚えておきましょう。
5弦まで覚えてしまえば、すべての音のパワーコードを効率的に弾けるようになります。
Aから始まるのでアルファベット順で覚えやすいですね。早めに覚えてしまいましょう。
Step4:オクターブ上を覚える
オクターブ上というのは同じ音だけれど、音の高さが違うという関係にある音を言います。
ドレミファソラシドには同じドの音がありますが、前者が低いドで後者は高いドになっているのがわかるかと思います。
このオクターブ上の関係を利用して4弦と5弦の音を覚えていきます。
指板上のオクターブ上の音というのは2弦上・2フレット上にあります。
上の例で言えば、5弦3フレットの音(C)のオクターブ上の音は2弦上・2フレット上の3弦5フレットにあります。
もう一つ例を上げましょう。6弦の開放弦の音(E)のオクターブ上の音は4弦2フレットにあります。
開放弦は0フレットと覚えておくと良いでしょう。
6弦と5弦を先に覚えておくと良い理由がここにあります。
6弦と5弦の2つの弦の音の位置を覚えておけば、自動的に4弦と3弦の音の位置を割り出せるのです。
もちろん慣れていくといちいち「2弦・2フレット上だから…」と考えなくても出てきますが、最初はオクターブ上の関係から割り出していってもOKでしょう。
Step5:2弦を覚える
これですべての音が導き出せるか…というと残念ながらそうではありません。
2弦だけオクターブ上の音が1フレットだけずれているのです。
つまり、2弦上・3フレット上になっているのです。
オクターブ上の関係を利用して覚えるのもいいですが、わたしは返って混乱してしまいそうだったので丸暗記しました。
コツ:全音と半音の関係で覚える
指板の上の音をすべてパッと思い出せるようになるのには時間がかかります。
一つひとつの音はどこにあるのかわかるのに、指板全体を見ると「あれ?あの音はどこだっけ?」ってなってしまうのです。
そんなときに思い出すといいのが全音と半音の関係です。
詳しいことは省きますが、全音とは2フレット隣の音で半音とは1フレット隣の音のことを言います。
ドレミファソラシドで有名なCメジャースケールで考えます。
ドレミファソラシドはC→D→E→F→G→A→B→Cで表現できます。
このとき、フレットの動きとしては、
C(全音)D(全音)E(半音)F(全音)G(全音)A(全音)B(半音)Cとなります。
最初は何を言っているのかさっぱりだと思いますが、ここで注目しておきたいのはEの1フレット隣がFということ、Bの1フレット隣がCということだけです。
この音の配置がわかれば5弦7フレットの音(E)の一つ高いフレットがFで2つ低いフレットがDだとわかります。
一つの音を基準として、全・全・半・全・全・全・半の音の並びを思い出せばその弦の音の並びを思い出すことができるでしょう。
実際に覚えてみる
ここまでの理論を覚えておけば、指板を覚える準備はできています。
あとは実際に訓練するだけです。スキマ時間に覚えるのであればアプリがいいでしょう。
わたしが利用しているのはFretTrainerというアプリです。
無料では5フレットまでしか練習できないのが難点ですが、課金さえすればベースやウクレレなどの楽器の指板を覚える練習にもなりますので、愛用しています。
他にもこのアプリでは五線譜の音やコードの種類を覚えることができるのでおすすめです。
最後にゼロ円で覚えることができる方法としては、紙に指板を書くということです。
紙に6本線を書いて12本の縦線で交差するところに音を書いていく…という地味な作業ですが、わたしはこちらのほうがアプリよりしっくり来たように思えます。
ロディアのNo.11だと、すでに線が引いていられて裏と表で合計4回練習できるのでこれを買って、1冊使い切る頃にはギターの指板を完全に暗記できているでしょう。
アプリより良いと思ったところは、いろいろな覚え方ができる、というところです。
例えばEだけ先にリストアップしてみるとか、12フレットから逆に埋めていくなどです。
こうするといつでも新しい刺激を得られます。
指板を覚えてギター上達!
ギターを始めたての頃は22(フレット)x6(弦)の132個ものポジションを覚えないといけないのか…と軽く絶望しました。
でもよくよく考えてみると12フレット以降は繰り返しだし、1・6弦は同じ音なので、結局覚えるフレットの数は12(フレット)x5(弦)の60個だけだとわかりました。
しかもオクターブ上の関係を使えば覚える数はもっと減ります。
指板の音を知らなくてもギターは弾けますが、コードやスケール理解は深まります。
音楽理論の第一歩としてまずは、最低でも指板の5フレット目までを目標に覚えてみるのはいかがでしょうか?
きっとギター人生で後々役に立つを思いますよ!