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【音楽レビュー】Danger Days: The True Lives of the Fabulous Killjoys:一風変わった救世主の歌

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薬恋

Danger Days: The True Lives of the Fabulous Killjoys(2015)

彼らのアルバムの中で一番好きなジャケットがこれ。

ひとつひとつのアルバムのコンセプトがしっかりとしているMy Chemical Romanceの最後のアルバム、それがこの”Danger Days: The True Lives of the Fabulous Killjoys”です。やったら長いタイトルですが、要は「俺が君の救世主だぜ!」っていうコンセプト・アルバムです。

前作の”The Black Parade”のQueen感とThe Beatles感が抜け落ちて、気負っていないのびのびとした曲風が特徴です。ある意味彼らの等身大のロックやパンクを楽しめるアルバムになっています。

気負うものがなくなったからなのか、このアルバムのPVはとんでもない(?)仕上がりになっています。何が何だか分からないを素で行く彼らのPVと妙な日本語を楽しむことができます。

 

収録曲とおすすめ曲

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このアルバムには物語の順序があります。序盤は「俺が君を救うぜ!イエー!!」みたいな曲が多いんですよね。アップテンポで激しい曲が多いです。その最たるものが”Na Na Na”でしょう。リズムだけの歌詞、訳の分からないPVと相まってノリノリの楽曲になっています。

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このノリノリの雰囲気はこのアルバムで個人的に一番好きな”Planetary (Go!)”まで続きますが、その直後の楽曲から雰囲気が変わるように感じます。ノリノリで救世主を演じていた主人公が「俺を救ってくれよ…」って立場が逆転するように感じるのは私だけでしょうか。

  1. Look Alive Sunshine
  2. Na Na Na (Na Na Na Na Na Na Na Na)
  3. Bulletproof Heart
  4. Sing
  5. Planetary (Go!)
  6. The Only Hope For Me Is You
  7. Jet-Star And The Kobra Kid/Traffic Report
  8. Party Poison←ユウメイニナリタイノー?マジデー?!
  9. Save Yourself, I'll Hold Them Back
  10. S/C/A/R/E/C/R/O/W
  11. Summertime
  12. Destroya
  13. The Kinds From Yesterday
  14. Goodnite, Dr,Death
  15. Vampire Monkey

後半のノリノリ曲である”Party Poison”以降は落ち着いた楽曲が続きます。というか、一番あくが強いのがこの”Party Poison”なのかも…謎な日本語が妙に頭に残るサイコな楽曲に仕上がっています。ワタシハーバクハツスルー!

 

Danger DaysをAmazon Musicで!

もうすでに解散してしまったMy Chemical RomanceのアルバムはすべてAmazon Musicで配信されています。素晴らしいですね。

My Chemical Romanceがこの後にリリースしたアルバムはベストアルバムだけです。要するに、このアルバムが彼らのキャリア最後のコンセプトアルバムになってます。アーティスト生活最後を締めくくるには少々パーティー感がすぎるように思えますね。

最近はボーカルだったジェラルドが活動を再開しようとしているようです。このアルバムの”Party Poison”のように、復活したときはゴリゴリのパーティーチューンで戻ってきてほしいですね。あとジェラルド…太ったなぁ…