ドキドキはしないけれど、ガッカリもしない。
Macbook Air 2018モデル
2018年の11月に一新されたMacbook Airが発売されました。従来と同じようなクサビ形の断面をしていますが、解像度は大幅に上がり、本体サイズは逆に小さくなるという順当な進化です。また賛否ありますが外物出力のポートがUSB-Cポートに統一されています。
私はMacbook Air2013モデルから乗り換え、このMacbook Air2018モデル(以下断りなければMacbook Air=Macbook Air2018年モデルと思って読んでください)をメインマシンとして使っています。この記事を書いている時点で3ヶ月ほど、ほぼ毎日使用しています。Macbook Airは人によっては非力と感じるかもしれませんが、Webを見たりブログを書いたり、たまに音楽をエンコードしたりとするくらいの用途ではなんの不満なく使用できています。またParallels DesktopでWindowsを立ち上げてみてもファンがうるさく回ることもなく、非常に静かで助かります。
私がゲームを頻繁にしないのでわかりませんが、Rocksmith2017Remasterくらいならファンも回ることなく余裕で動いています。きっとマインクラフトとかフォートナイトくらいだったら動作するのではないでしょうか。
この程度のスペックに大して15万近い価格は確かに高いかもしれませんが、キビキビとした動作、必要最低限のポートや高解像度のディスプレイ、iOSとの連携などを考慮しても買って満足しています。おそらく2019年現在のMacbookのラインナップで最も普通で退屈なモデルかも知れませんが、万人に向くMacbookと言えるでしょう。
冗談のような電池持ちと拡張性
電池持ちの長さを誇るノートPCはたくさんあります。もちろんMacbook Airもそのひとつです。私はMacbook Airを持って外出する時、電源アダプタを持ってでかけたことがありません。それで後悔したことも一度もありません。
なんだったら、1泊2日の旅行の途中でブログ執筆や軽い作業をやろうと思ってMacbook Airを持っていったのですが、電池は余裕で持ちました。また万が一充電が切れそうでもスマホ用の充電器で”給電”できますので安心です。もちろん充電と違って充電速度は遅いですし、給電中に使用するとバッテリーはゆっくり減っていきます。
また、USB-Cドックが利用できるのでたとえUSB-Cポートだけでも問題なく外部ディスプレイや外部キーボードを使用することが出来ます。なんと言っても充電と外部出力がたった1本のケーブルで出来るってのは本当に便利です。帰宅してケーブル1本差せばそれだけでデスクトップとして使えるんですから。私が使っているのはこのUSB-Cドックです。
スクトップとして使わないにしてもディスプレイの解像度は非常に高いので昔のMacbook Airのように画面が狭いという思いをすることはもうないでしょう。
キーボードに関しては賛否あるようですが、使えないことはないって印象です。確かにペチペチしたタイピング感なので文字を入力していて気持ちいとは感じません。また、バタフライキーボードに固有すると言われている不具合も今の所起きてはいません。
不便なTouch IDと半端なスペック
Macbook Air2018にはもう一つ新設された装置があります。それがTouch IDです。最初これを聞いた時、とても喜ばしく思いました。これで電源投入からTouch IDでログインできるんでしょ?!って。でもその期待は虚しくも裏切られました。
Touch IDは電源投入時の認証に使用できないようです。Touch IDによる認証はスリープからの復帰やアプリの購入くらいでしか使えません。これは不便。スリープからの復帰はapple watchをつけていれば勝手に認証してくれるので良いのですが、電源投入時の認証くらいは対応してほしかったですね。
また、たくさん指摘されてきたところですが、Macbook Airはスペックが中途半端です。モバイル中心に使うのであればMacbookを、ヘビーに使うのであればMacbook Proを選択すれば良いのですが、その中間に存在しているのがMacbook Airです。モバイル性もマシンパワーも半端であることは否めません。
帯に短し襷に長し、でも値段は帯と襷両方の値段はするという微妙な性能と高価格を両立しています。
誰のためのMacbook Airなのか?
中途半端なMacbook Airですが、誰に向けた製品なのでしょうか?それは、広く浅くいろんなことをしたい人向けなのかなと、3ヶ月Macbook Airを使っていて思いました。
もちろん処理性のはMacbook Proには及びませんし、持ち運びではMacbookにも敵いません。でも、頻繁に重い処理を走らせることはないなぁって人。基本はお家で使うけど、終末くらいはお外に持ち出して作業をしたいって人。自分がどのMacbookに適しているかピンとこない人に向いているでしょう。
利用目的が定まっていない人がひとまず選んで間違いないのがこのMacbook Airなのかなと思います。尖った特徴もないけれど、これといった欠点もないっていうのが安心できるんです。
Macbookのようにびっくりするくらいの薄さ・小ささだったり、デスクトップ顔負けのMacbook Proの処理スピードにドキドキすることはないんですけど「画面がちいせぇ~」とか「思ったより重いぞ…」っていうガッカリもないんですよね。
完全に持ち出し専用!とか動画編集とかの重たい処理専用!って明確な目的がない限りこのMacbook Airを選んで、手痛い失敗はないでしょう。もし「やっぱMacbook Airはだめだった」と思ってもとっとと売ってしまえば、そこそこの値段で売れるのもMacbookの良いところです。
ドキドキはしないけれど、ガッカリもしない。そんなちょうどいいMacbook Airでした。