Mr. and Mrs. Smith with Kids
SPY×FAMILY
とあるスパイ、ロイドに課せられた任務は「7日間で家族とこどもをつくり、名門学校に入学させろ」というものだった…
名門校に入学するのは、とある重要人物に接近するため。
子ども同士のお付き合いから、その重要人物に接近・監視するためには子どもと家族が必要だったのです。
一匹狼でスパイをやっていた黄昏は子どもはおろか、家族もいない。
なんとかして子ども(という設定の養子)のアーニャと1年前に入籍した(という設定の)妻のヨルを準備したロイドですが、それぞれの背景は隠していたのです…
家庭と仕事・裏と表
かくしてロイド・ヨル・アーニャの偽装家族をでっち上げたわけですが、それぞれには裏の顔があったのです。
ロイドの表向の顔は精神科医、でも裏の顔はスパイ。
ヨルの表向きの顔は公務員、でも裏の顔は殺し屋。
アーニャは一見問題児、でも相手の考えていることがわかる超能力者。
そんな3人は自分の裏の顔をさとられないように生活していきます。
表向きの生活が破綻しないように裏の仕事もきっちりこなす。
そういったところにコメディとシリアスが現れれて読者を飽きさせません。
使い古された設定…だが…
このような二重生活を描いたコメディ作品はこれまでにたくさんありました。
ちょっと昔にブラッドピットとアンジェリーナ・ジョリーのMr. and Mrs. Smithなんて映画もありましたし、似たような設定は日本のマンガにも海外の作品にもあります。
そんな使い古された設定の作品なのに、人気を獲得しているのは表面上は建前の家族だけれど、だんだんと本当の家庭を築いていくところが丁寧に描かれているからだと思いました。
他にもテンポ良く進むストーリーやアクションシーンなど、ぐんぐん物語に引き込まれていきます。
それに絵の可愛さもありますね。とくにアーニャの目の書き方が好きです。
このマンガを読んでみて
書店のポスターを見て、なんだかおすすめなんだなぁ…って思って早速kindleで購入。
確かに噂に違わぬ親しみやすさでした。
スタートダッシュは見事なものですが、これからどんな風に物語が進んでいくのか不安でもあり、楽しみでもあります。
わたしはこの作品の小さくまとまったコンセプトが好きです。
どんどん風呂敷を広げていって、登場人物が増えてストーリーも分岐して…というのはこの作風にそぐわない気がします。
最初の1話は無料で公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。
1話と言っても70ページありますので、読み応えは十分にありますよ。
本記事サムネイルはamazon商品ページより引用しました。