カムバックを華麗に果たした象徴作
Get A Grip (1993)
ひと目見るだけで覚える強烈なインパクトのあるジャケット。
薬物乱用で沈んでいたエアロスミスの完全復活を印象づけるアルバムとして記憶しています。
エアロスミスのキャリア初の全米アルバムチャート1位を記録し、今でもライブでよく聞く定番楽曲が多く収録されています。
今聞き返してもまるでベストアルバムのような出来になっています。
翌年に発表されたベストアルバムのBig Onesとどうしてもかぶってしまうのも頷けます。
だって16曲中5曲がこのアルバムから選出されているほどなんですから。
Eat The Richなどのハードロックな楽曲が中心かと思いきや、このアルバムで光るのはバラード。
Cryin’・Crazy・Amazingはいつ聴いてもいいアルバムとなっています。
収録曲とおすすめ曲
- Intro
- Eat The Rich
- Get A Grip
- Fever
- Livin' On The Edge
- Flesh
- Walk On Down
- Shut Up And Dance
- Cryin'
- Gotta Love It
- Crazy
- Line Up
- Amazing
- Boogie Man
当たり前ですが、聴くべきはEat The Richでしょう。IntroとEat The Richは2つで1つの楽曲となっています。
Walk This Wayのようなラップ調なハードロックの楽曲となっています。
ベースラインがかっこよくてカバーした思い出があります。
次に超有名バラードのCryin'を初めて聴いた中学生の頃でした。そしてこの楽曲はわたしの音楽性を大きく左右する楽曲でした。
歌詞の情景に影響されて多少は恋愛観についてもこじらせた感があります。
同じくバラードのCrazy。
初めて聴いたときはゆっくりなテンポとカントリー・ミュジックっぽい感じがあまりすきではなかったのですが、アラサーになって聞くと深みがまして大好きになりました。
16分のピッキングがどことなく昭和歌謡を彷彿とさせます。
最後にAmazing。わたし的ベストトラックです。
暗く陰鬱としたイントロから始まり、徐々に盛り上がって希望をもたせて終わる感じがたまりません。何度だって聴きたい。
ただ、アルバムを通して聞くと前曲との明るい感じとの落差がひどくてびっくりします。
Get A GripをAmazon Musicで!
洋楽にめっぽう強いAmazon Musicでは当然、エアロスミスの楽曲が多数配信されています。
ライブ盤なんて多すぎて、ブートリグなんじゃないかと思うくらいです。
クラシックロックからハードロックへと円熟味がましていったエアロスミスの新しいカタチがこのアルバムに現れているんじゃないかと思います。
それがバラードなんだと。
このアルバムの約10年後、映画アルマゲドンでの主題歌でもバラードでしたし、その後にヒットしたJadedだってバラードでした。
年齢を重ねて変わっていった彼らの音楽をこうして後から楽しめるのは嬉しいことです。
問題はあと何回、エアロスミスがライブを開いてくれるか…です。
サムネイルはAmazon商品ページより