言葉にしないと伝わらない。文字にしないと残らない。

アルミプレート(自作)で4列版Helixを組み立てました。

この記事をシェアする

f:id:Ziddorie:20200906164429j:plain

格子状配列&分離型の硬派なモデル。

Helix

今ほど自作キーボードが豊富でなかった頃からある、歴史のあるキーボードがHelixです。

某工房でも最初期から取り扱いのあるモデルです。

yushakobo.jp

crkbdもHelixがベースとなっているとも言われ、自作キーボードの流れを作ったとも言えるでしょう。

 

今回はそんなHelixを作成したので、組み立て難易度や使い勝手などについて紹介していきます。

Helix 4列 バックライトモデル

Helixには複数モデルが存在し、キーボードの数とライトの種類によって値段や組み立て難易度が異なります。

数字列まである5列モデルと数字列を省いた4列モデルがあり、数字キーがないと不安な人は5列モデルを選ぶと良いでしょう。

はんだ付けの数が変わるだけで、組み立て難易度は変わりません。

 

ただし4列モデルも5列モデルもPCB(基盤)は同じなので、4列モデルはPCBを切断する必要があります。

なかなか丈夫なPCBですので、切断するだけで汗だくになるほどでした。

f:id:Ziddorie:20200906164013j:plain

とても丈夫な基盤でした。

わたしはニッパーで亀裂を作ってから机の端っこでバキッとへし折りました。

断面はガリガリになっているのでヤスリで整えることをおすすめします。

 

ライトの種類はキーボードの裏からLEDが発光するバックライトモデルとキーボードの底面が光るアンダーグローモデルがあります。

バックライトモデルは熱で壊れやすいLEDモジュールの実装がキーの数分ありますので、難易度が上がります。

逆にアンダーグローモデルはキーボードの底面を照らすLEDテープ1つの実装で済むので組み立て難易度は低めです。

 

わたしが購入したのは4列モデルのバックライトモデル。

キットはアクリルプレートのものでしたが、打鍵感が気に入らなかったので、切断堂でアルミニウムプレートの加工を依頼しました。

ちなみにバックライトをつけると感じになります。

f:id:Ziddorie:20200906164137j:plain

ビッカビカ!ビッカビカだよ!!

天井まで明るく照らす照明器具としても利用できるほどの光量を持ちます。

 

使用しているキースイッチはKailh ChocのRed Proスイッチは非常に軽い力で入力ができるので素早いタイピングが可能です。

ただ、打鍵感がかなり軽くてカチャカチャした感じになってしまったので、普通の赤軸でも良かったかもしれません。

実装難易度や組み立てでつまづいた点

f:id:Ziddorie:20200906164612j:plain

やはり最大の関門はLEDのはんだ付けでした。

ビルドガイドが大変丁寧なため、どうやって実装すればいいのかわからないところは、ほとんどありませんでした。

ただ、オプションパーツであるLEDの実装には若干の手戻りが発生しました。

これはハンダごての熱でLEDモジュールが壊れてしまったり、ハンダ不良があったためです。


わたしは最初にLEDモジュールをすべて実装してPro Microにファームを書き込み、動作テストをしたのですが、そこでLEDモジュールの破損やハンダ不良がわかったため、一度片付けたハンダごてを引っ張り出すことになりました。

数個のLEDモジュールのはんだ付けの不良が見つかったので、最初にLEDモジュールの発光を確認したほうが作業の戻りがなくていいでしょう。

LEDのはんだ付けのコツについては追って記事を書こうと思いますので、追記します。

 

また、アクリルプレートを購入してアルミプレートに交換したので、絶縁シートが付いてませんでした。

そこでカプトンシートを別途購入してミドルプレートに貼り付けて切り抜き加工する必要がありました。

f:id:Ziddorie:20200906165016j:plain

アルミによる誤作動を防ぐために絶縁しました。

あえてのアルミプレートをオーダーメイドした理由

Helixのプレートにはアクリル版とアルミプレート版があります。

アルミプレートは半年以上品切れが続いていたので、業を煮やして切断堂さんにオーダーメイドしました。

f:id:Ziddorie:20200906164233j:plain

加工の精度は一級品です。

なお、このHelixを組み立てた2週間後に遊舎工房でアルミプレートの再入荷のメールが届きました。

 

で、どうしてわざわざアルミプレートを選んだかと言うと打鍵感の向上のため。

個人的にはKailh Chocスイッチは通常サイズのMXスイッチと比べてどうしても打鍵感が劣っているように感じてしまいます。

すごく軽い打鍵感でチープさが出てしまうのです。

そこで重量感があり、変形もしにくいアルミプレートを使えば少しでも打鍵感の向上につながるのでは?と考えた結果です。

 

アルミプレートの出来はかなりずっしりとしていて安定感があります。

打鍵感はスイッチだけではなく、プレートやキーキャップによってだいぶ変わるのです。

ただ、残念ながら先述したとおり、Kailh ChocのRed Proスイッチはかなり軽い力で入力でき、キーキャップの薄さも手伝ってカチャカチャした打鍵感となってしまったので、将来的には通常の赤軸にでも変えてみようかなと思っています。

さすが歴史のあるキット

f:id:Ziddorie:20200906164659j:plain

完全格子型の硬派なキーボードでした。

Let's SpritかHelixかって時代からあった歴史ある自作キットですので、とても洗練されていて、組み立てやすく感じました。

Chocにしたため、かなり薄く仕上げることができ大変満足しています。

 

パームレストがなくても快適にタイプできるので机の上も広くなりました。

肝心の打鍵感だけはちょっと微妙ですが、高さを気にしない人ならフルサイズのMXスイッチも利用できますので、最初の分離型キーボードとして大変優秀なキットなっていると感じました。