目的がプラごみ削減ではないのでエコバッグは使ってません。
レジ袋有料化から1ヶ月あまり…
レジ袋が有料化されて1ヶ月以上経った。
よく行くコンビニの会計で「レジ袋おつけしますか?」の一言にもだいぶ慣れてきた。
そしてその一言に対する、わたしの返答は必ず「お願いします」だ。
エコバッグを使わないのは環境破壊を楽しんでいるわけではない。
誤解の無いように言っておくと、わたしだってプラスチックごみは削減すべきだと思っている。
でもエコバッグを使うことでプラごみの削減につながるとはとても思えないので、いつもレジ袋を買っている。
わたしがエコバッグを使わない理由は、1.環境(エコ)的な面、2.使い勝手的な面、そして3.費用対効果(コスパ)の面の3つがある。
また、この記事を書くために色々調べたところ、レジ袋有料化は環境保護やプラごみ削減を目的とした活動ではないことがわかった。
1.そもそもエコか?
総務省の資料によると、レジ袋が占めるプラごみの割合はたったの2%だ(ちなみにプラスチックごみの内訳第一位はパッケージ等の包装らしい)。
日本から毎年排出される廃プラスチックのう ちレジ袋が占める割合は2%程度と言われてお り、プラスチックごみ全体の量から見ればごく 僅かである。
もし仮にレジ袋を一斉に廃止したところでプラスチックごみはほとんど減ってはくれない。
プラスチックごみを本気で減らそうと思ったのだったら、レジ袋はターゲットとしてそもそも適正ではないのだ。
間違ったターゲット選びはプラごみ削減の付き物らしく、紙ストローなるものがレジ袋有料化に先駆けて取り沙汰された。
ストローと飲み物が入っている容器だったら、どっちが多くのプラスチックを使っているでしょうか?と聞かれたら明らかに容器だろう。
にもかかわらず、容器でなくプラスチックストローの使用をやめてきた。
まず絞ろうとしているターゲットが間違っている。
なお、個人的には紙ストローは独特な味と臭いのが嫌いなので一度利用してからは使わないようにしている。
小さいところからちょっとずつ始めてるんですよ!って事かもしれないけど、ちょっと規模も効果も小さすぎ。
例えばペットボトルのラベルの大きさの制限を設けたり、通販の包装にで使われているプチプチを紙製のものに変えていくなどしたほうがよっぽどエコなのでは?
エコバッグを使ってプラごみ削減に貢献しよう!って言って、最大効果が2%という極小領域を狙い撃ちするのは明らかに効率が悪すぎる。
2.エコバッグは汚い、汚い、汚い
エゴバッグは汚い。これに尽きる。
レジ袋と違って何度も使うエコバッグはいろいろな店員の手に触れる。
コロナ禍の折、わざわざ接触機会を増やすような行為は避けるべきだ。
汚いエコバッグの使い回しは自分にも店員にもリスクがある。
人の手に触れずとも惣菜の汁や冷たい食品や飲み物の結露などでどんどんエコバッグは汚れていく。
汚れるエコバッグを1度も洗わずに何度も使うの?正気か?
汚れたらそのままゴミ袋にもできるレジ袋のほうが気軽に使える。
エコバッグを清潔に保つためには使用のたびに洗濯するくらいしないといけないだろう。
だが買い物のたびに、エコバッグを洗濯している人はどれくらいいるのだろうか?
3.レジ袋に対してエコバッグの費用対効果が低すぎる
有料化されたレジ袋は3円程度。
一方エコバッグは安いもので100円。素早く折り畳めるとか、保温機能があるものは1000円近くする。
例えばamazonで一番売れているエコバッグは1000円程度の価格だった。
"もとを取る"とかそういうケチくさい考え方は嫌いだが、100円のエコバッグですら33回以上は使わないと割に合わない。
たかだか100円のエコバッグを1ヶ月間以上、毎日使ってようやく"もとが取れる"。
1,000円近くするエコバッグだと1年間近く使用しなければいけない。
汚れたり破れたりするともっと早くにエコバッグの寿命が来るだろうし、30回以上使うのに1度も洗わないってのは不潔すぎる。
中にはそもそも洗うことを諦めている(プラスチック部品が多数使われている)エコバッグだってある。
エコバッグ1つで洗濯機を回したりはしないだろうが、洗濯代もエコバッグに上乗せすると結局レジ袋より高くなりそうだ。
ましてや洗濯して干した上にエコバッグを忘れて精神的ダメージを受けるくらいなら最初からレジ袋を買ったほうが気が楽だ。
レジ袋有料化はなんのため?
レジ袋を有料化して何をしたいのかよくわからない。
すごく頑張ってレジ袋を全廃しても全体の2%しかプラごみは減らないので、プラごみ解決の根本的解決にはならない。
レジ袋の売上が環境保護団体的なものに寄付されるのかと思いきや、調べた限りそんな様子もない。
お金はお店に入って売上として計算されるだけだ。
たしかにレジ袋は最も身近なプラスチック製品の1つだから「プラごみを減らすならレジ袋だ!」って短絡的に白羽の矢が立ったのかもしれない。
だが、先述したように最大で2%のプラごみ削減というのは効果はいまひとつのように思える。
国民全員が影響を受ける施策だというのに、リターンが最大でも2%の改善というのは得られるものがあまりに少なすぎる。
結局、レジ袋有料化はプラごみを削減しようとするよりも、プラごみを減らそうとしてますよというアピールのためのパフォーマンス色が強いと感じた。
というか、最初に紹介した総務省の資料にもそう書いてあった。
今般のレジ袋有料化の真の目的は、レジ袋を有料化することではなく、そのレジ袋の有料化をきっかけに(レジ袋以外のものも含めて)使い捨てプラスチックに頼った国民のライフスタイル変革を促していくことである。
レジ袋有料化の目的は最初から環境保護やプラごみの削減などではなく、単なる啓蒙活動なのだ。
他ならぬ総務省が文書でそう書いている。
エコバッグをいくら使ってもパフォーマンスにしかならない。プラごみは減らないのだ。
毎日1回レジ袋を買ったとしても3円x365日で1,095円だ。
このお金でエコバッグを買ったととしても、畳んだり、洗ったり、持っていったりと手間とお金がかかる。
しかもプラごみ削減効果は低いときた。
エコバッグを使う手間や薄すぎる効果を考えるなら啓蒙活動不参加料金の3円を払ったほうがましだ。