趣味全開のカントリーミュージック
We're All Somebody From Somewhere (2016)
左半分が何書いてあるの分かんかいけど、Steven Tylerの主張はすごいカントリー風なジャケット。
AerosmithのフロントマンたるSteven Tylerのソロプロジェクトによるアルバム。ハードロックなAerosmithのテイストとは違ってカントリーミュージックがメインのアルバム。
バリバリにギターを歪ませたようなサウンドは鳴りを潜めてカントリー・ミュージックが全面に出てきています。思うにSteven Tylerの趣味全開のアルバムなんじゃないかなって。70にしても、しゃがれたような歌声は衰えることを知りません。むしろスキャットは迫力を増しているようにも感じます。
Aerosmithのようなゴリゴリのロックンロールを期待してしまうと肩透かしを食らうこと間違いなしですけど、Steven Tylerが書きたい・歌いたいっていう曲をこれでもかってくらい詰め込んだアルバム。Aerosmithのブルースなんかが好きだったら気にいるかも知れませんね。
収録曲とおすすめ曲
Stevenお得意のスキャットである、ッチュッチュクッチュシャーから始まる”Love Is Your Name”。Aerosmithのサウンドからかなり遠い位置にあるトラック。今風のカントリー・ミュージックっぽくて大好き。PVの初っ端からStevenといえばのマイクスタンドから始まるのがニヤッとくる。PVは謎に意味深。
次にスカッと晴れた日にドライブしながら聞きたくなるような”RED, WHITE & YOU”。カントリー感は薄いけどJoe Perryを思わせるソロが好き。歌詞からしてなんだかキャンプに来ているシーンを思ったんですけど(Red Whiteってワインのことかな?っておもってた)、よくよく聞いてみると、これ星条旗のことだったんですね。
- My Own Worst Enemy
- We're All Somebody From Somewhere
- Hold On(Won't Let Go)
- It Aint Easy
- Love Is Your Name
- I Make My Own Sunshine
- Gypsy Girl
- Somebody New
- The Good, The Bad, The Urgy & Me
- RED, WHITE & You
- Sweet Louisiana
- What Am I Doin' Right?
- Janie's Got A Gun
- Peace Of My Heart[feat. The Loving Mary Band]
”I Make My Own Sunshine”も陽の当たる木陰で幸せな空気に包まれたような気分になるのが最高に気持ちい。もしかすると個人的にこのアルバムのベストトラックかも。AerosmithのSteven Tylerから最も遠い位置にあるようなトラックでもあることにも注目。
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思うにこのアルバムは本当にStevenの好きな音楽を好きにやってみたっていう挑戦的なアルバムだと思うんです。それなのにTomのベースラインだったり、Bradのバッキング、Kramerのドラム、そしてJoeのソロを感じるんですよね。 5人でAerosmithだけどSteven1人でもその空気は拭えない。そういう呪いめいた、切っても切れない関係性を感じることもできる稀有なアルバム。
60代の後半から髭面になってきたStevenの新しい音楽性の一面を垣間見る事ができますが、髭面はやっぱり似合わない気が…