時間がないなら質を求めよう。
サブ4に必要な走力は?
サブ4。それはフルマラソンを4時間以内に完走すること。時速10kmだと足りないところがサブ4の苦しい所。だからこそサブ4を達成すると市民ランナーの上位30%に食い込む事ができます。
そんなサブ4ですが、私はフルマラソン2回目で達成することができました。ちなみに1回目のタイムは4時間40分くらい。次に走るときはサブ4やるぞ!って決めてはいたのですが、結局まともにトレーニングしたのは3ヶ月くらい。リーマンランナーだと平日にガッツリトレーニングするのは無理な話。
そこで量より質を重視したトレーニングを計画してサブ4を達成しました!今回は私が行ったトレーニングと月間走行距離を紹介して行きます。実際に数字にしてみると思ったよりハードでもなかったので、普段時間がないリーマンランナーの参考になればと思います。
大まかなトレーニングプラン
サブ4達成にはキロあたり5分41秒で走りきることが必要です。ただし、このタイムではサブ4達成は厳しいです。スタート直後はランナーが混み合ってキロ6分だってありえますし、補給やトイレのタイムロス、靴紐だってほどけちゃうかも知れません。
そうなると、キロあたり5分30秒で走るのが安定ペースです。このペースで走れば3時間52分台でゴールすることができます。7分の余裕があるのでスタート直後の混雑だったり、補給のタイムロスにも対応できます。
このペースをいきなり走るのは結構きついです。だからトレーニング序盤は心肺機能の強化を図ります。心肺機能の強化ってのは一度に吸い込める空気量と一回の心臓の鼓動で送り出せる血液量を増やすっていう意味です。車でいうとエンジンの排気量を増やすようなイメージです。
次にキロ5分30秒を走るだけの走力をつけるところです。トレーニングでは5分30秒より早いペースで走ることで鍛えます。
最後にキロ5分30秒を維持するだけのスタミナを維持するためのトレーニグと補給プランを計画します。
まとめ直すとこんなふうです。
- レース3ヶ月以上前:心肺機能強化(エンジン強化)
- レース2ヶ月前:スピード強化(足回り強化)
- レース1ヶ月前:スタミナ強化(燃費向上)
このトレーニングプランをどんなふうにこなしていったかを私が行ったトレーニングをもとに紹介していきます。私が狙ったのは7月2日に行われる函館マラソンでした。函館マラソンに向けてトレーニングを開始したのが約4ヶ月前の2月の終わりからでした。
心肺機能強化(約3ヶ月以上前)
心肺機能の強化には長距離ランは必要ありません。そのかわり高付加で心臓がバクバクするくらいのハードなトレーニングが必要です。具体的にはバーピージャンプというトレーニングをやりました。
20秒全力でバーピージャンプをやって10秒休憩を1セットとして、これを5セットやります。時間にして3分30秒なのですが、これがとてもきつい。最初の頃はラスト1セットはまともにジャンプできませんでした。
この心肺機能強化トレーニングで何より重要なのが全力でやること。次のセットのことは考えない。とにかくこれがラストセットだっていう気持ちでやること。ダラダラやる心肺強化トレーニングに意味はありません。
たった3分30秒です。くたばるつもりでやりましょう。バーピージャンプが終わったあとは同じ時間くらい椅子に座って動けなくなります。心拍数も190を超えました。でも効果は抜群。安静時心拍数が毎分40拍ほどになりました。
2月の総走行距離→30km (バーピージャンプトレーニングは6回)
3月の総走行距離→45km (バーピージャンプトレーニングは8回)
スピード強化(約2ヶ月前)
レース本番2ヶ月くらい前からスピード強化をやりました。また心肺強化トレーニングの頻度は減らしていきます。
スピード強化はできればトレッドミルで行うことをおすすめします。近くにジムがないなら信号待ちが発生しないコースを設定しましょう。スピード強化なので本番の目標タイムよりも早いペースで走りましょう。具体的には1キロあたり5分を目指して走ります。
キロ5分が苦しかったらペース5分30秒から初めて徐々にペースをあげていくビルドアップ走でもOKです。とにかくキロ5分台のペースを体に叩き込みましょう。
また、この頃から10km程度の帰宅ランをはじめました。帰宅ランでは信号待ちが発生するのですが、信号が無いエリアはペースアップして走ります。信号待ちで休憩→ハイペースラン→信号待ちで休憩っていうルーティンが組めるので、自然とインターバルトレーニングができちゃいます。時間がないリーマンランナーにとって帰宅ランは強い味方です。
4月の総走行距離→25km (バーピージャンプトレーニングは5回)
5月の総走行距離→60km (バーピージャンプトレーニングは終わり)
5月に1度ハーフマラソンを走っています。2時間15分(キロ6分ペース)でした。
スタミナ強化(レース1ヶ月前)
いよいよレース1ヶ月前です。これまでの心肺強化トレーニングとスピードトレーニングでキロ5分30秒で走り抜けるだけのエンジンと足回りはありますが、燃料タンクがそこまではありません。
そこでタイムは度外視した長距離ランをやります。最低でもハーフマラソン、欲を言えば35kmは走っておきたいです。長距離ランは時間がかかりますが、35kmを走っておけば、フルマラソンの残り10kmまで走ったっていう自信ができます。
長距離走での故障が怖いので、故障しても回復までの時間がある1ヶ月前までに35km走を済ませておいたほうがいいでしょう。これがマラソン前の最長ランにしておきましょう。
長距離ランには補給が必要です。本番のレースと同じ補給食を同じタイミングで補給するように練習しましょう。もし初めての補給食を試すなら絶好のテストにもなります。補給のタイミングと補給食についてはこの記事を参考にしてください。
6月の総走行距離→155km
35km走を1回、 ハーフマラソン1回しています。ハーフマラソンのタイムは1時間56分でした。
月平均走行距離は63km!
レースまでの5ヶ月で走行した距離は315km。そして平均月間走行距離はたったの63kmでした。確かに最後の1ヶ月は最も走った月の倍以上走っていますが、一番走っていない4月でたったの25kmっていう少なさ。
にもかかわらず、無事サブ4を達成できました。タイムは3時間54分30秒です。目標ペースでもあるキロ5分30秒は守り切ることができませんでしたが、キロ5分32秒程度で走り抜けることができました。
トレーニング時間に制限があるリーマンランナーは量より質を重視しましょう。特にバーピージャンプと帰宅ランは本当に効果的でした。サブ4は確かに簡単な目標ではありませんが、達成は可能な目標でもあります。
サブ4に5分以上余裕をもってゴールしたあとはスタンド席に座って「ほれほれ、あと30秒でサブ4達成できなくなるよ〜んwwwあぁ〜あと15秒じゃんwwwもっとがんばんなよ〜wwwあぁ〜残念〜www4時間んんん〜〜〜〜wwww」って高みの見物を洒落込むくらいの余裕ができました。
高みの見物を決め込むのはともかく、ちゃんとトレーニングを積んでいれば達成できる目標なので、この記事を参考にしてトレーニングしてみるのはいかがでしょうか?まじでバーピージャンプはきっついけどおすすめです。