ともえ大橋がラスボス。
函館マラソンの特徴!
函館マラソンの公式ホームページにはこう書かれています。「フルマラソン:日本一過酷なファンラン」「ハーフマラソン:記録が狙える高速コース」*1と。公式ホームページには実際のコースや風景の写真があげられていますが、実際に走ってみるとその過酷さがよくわかります。
Image:コース | 2019函館マラソン
ほとんど海岸を走るようなコースになっていますが、フルマラソンのコースでは高低差がかなりある設定なっており、ランナーを苦しめます。逆にハーフマラソンのコースではフルマラソンにある高低差部分がなくなっており、スピードが出せるというわけです。
Image:コース | 2019函館マラソン
フルマラソンでは序盤とはいえ10km地点で数キロかけて30m近く駆け上がる設定があります。その後もダラダラとした起伏が続きます。20km地点ではほぼフラットですが、後半の局所的なアップダウンにとても苦労します。特に38km後のアップダウンは本当に苦しいです。
Image:コース | 2019函館マラソン
逆にハーフマラソンの高低差はこの様になっています。10mも高低差がないので一気に走り抜けることが出来ます。フルの10km地点で上りに入る辺りでハーフの参加者が折り返していくので本当に羨ましく思います。
今回は過去に走った経験からフルマラソンのコースを詳しく解説していきます!
激混みゾーン:5km給水所地点まで
函館マラソンではハーフ参加者とフル参加者のスタートを10分ずらしたり、感想予想タイムでブロック分けするなど混雑の緩和を工夫していますが、それでもかなり混みです。
昨年のスタート序盤の様子ですが、サブ4ペース以上のランナーがハーフマラソン組に追いつく5km給水所あたりが一番混むように思います。高低差もややありますが、体力もあるのであまり気にはならないでしょう。
この辺は接触や転倒のリスクがあるのでウォームアップ感覚で走りました。5km給水所はフル組とハーフ組で別れていますが、混んでいたので給水はスキップしました。
山登り&過疎ゾーン:10km〜15km
5km地点の給水所を抜けて少し走ると海岸線に出てきます。道路も広くなるので走るのが楽になります。このへんで早いハーフ組の折返しに遭遇します。湯の川温泉のホテルの前でよさこいの踊り子さんたちが応援をしてくれます。
フル組はここから最初の難関が始まります。函館空港の横の長い坂道を登っていきます。
フル組だけになって多少混雑具合は緩和されますが、それでもやや混み状態。しかもゆるい坂道なので、登っている感覚がつかめず自然とペースが落ちてしまうところに注意です。たまに飛行機の発着があり、轟音が響きます。
次に15km地点までの過疎ゾーンです。真っ直ぐでダラダラしたアップダウンの一本道です。
ようやくランナーたちもバラけ、走りやすくなってきましたが、一気に人気がなくなります。折り返し地点には大漁旗を掲げた漁師さんたちが応援してくれています。
高速ゾーン:20km〜30km
函館空港付近の道路を走り終わって、湯の川温泉のよさこいの皆さんに再開したら、そこからは海岸線の高速ゾーンに突入です。私にとってここが一番の飛ばしどころでした。約5kmに渡って緩やかな下りなのでかなりペースを稼げます。序盤の混みゾーンでのロスをここで回収しましょう。ハーフ組にもこのへんで追いつきます。
ただし、高低差で言えば最もきついゾーンが25km地点に用意されています。それが函館市電の谷地頭駅の折り返しです。
高低差自体はそこまでなのですが、一気に駆け上がって駆け下りるってのを2回連続でやるので体力的にかなり苦しいところです。手前にある給水所では必ず補給をしておきましょう。
ダラダラ高低差ゾーン:30km〜40km
谷地頭の折返しを抜けたら5kmほど平坦な区間が続きます。そこで息を整えましょう。魔の30km地点を超えたら”ともえ大橋”という高架線にはいります。この高架線に入る上りがとてもしんどく感じます。
ともえ大橋からの景色は最高なのですが、30kmを走ってきたランナーたちが次々と足を止める、死屍累々の橋でもあります。ともえ大橋は緩やかなアップダウンがダラダラと続くので苦しい走りになるでしょう。なお、帰りでもともえ大橋を走るので、倍しんどいです。ともえ大橋終盤で遠くから太鼓の音が聞こえてきます。
ともえ大橋を終えたら函館のレトロな赤レンガ倉庫街に到着します。目印は石畳の七財橋という橋です。この橋の上りですらしんどくなってきています。しっかり高低図にも現れているあいつです。
高低図にもある七財橋。
35km地点にはフルマラソン組向けの豪華エイドが用意されています。海鮮丼と塩ラーメンです。私は前回参加したときは「今食ったら、多分吐くな…」って思ってスルーしました。豪華エイドには霧吹きシャワーもあるので体を冷やして帰りのともえ大橋に挑みましょう。
40km〜フィニッシュ!
ともえ大橋を終えて後はゴール!とは行かないのが函館マラソンです。ともえ大橋を通過しても最後のゴールまでは登り基調なのです!この登りが2kmあるってことを知っているのと知らないのでは心の折れ方が違います。
応援の人も「サブ4タイムだよ!絶対行けるよ!」とか「あと10分がんばれ!」と明らかにランナーの心をわかっている応援をしてくれます。スタート&ゴールの千代台公園陸上競技場は背が低いので遠くから見えませんが、橋をこえたらゴールは目の前!登りですけど気合で乗り切りましょう。
レースの核心は後半にあり
函館マラソンは高低差の攻略をどうするかによってレースプランが決まると思います。特に前半はアップダウンが激しいので飛ばすのは得策ではありません。やはり中盤の20km〜30kmでタイムを稼ぐというプランが得策なのではないでしょうか。
25km地点の谷地頭をきっかけにペースアップするのが私のレースプランです。20km〜25kmまでの体力をともえ大橋の攻略に使うってのがおすすめです。
高低図を見てみると序盤の空港付近のアップダウンをどうするかに目が行きがちですが、ラスボスはともえ大橋です。ともえ大橋をどう攻略するかに焦点を絞ってレースプランを組み立てましょう!