いいからカーボローディングだ!
函館マラソン2019 前哨戦
今年も函館マラソンに参加してきました。わたし自身3度目のフルマラソン参加でした。去年は飛行機で新千歳空港へ、その後はレンタカーで函館まで移動しましたが、結構しんどかったので今年は新幹線で函館入り。
土曜日の8時台の新幹線だったのですが、どう見てもランナーだろ…って人が多く見られました。わたしの隣の人は途中で函館マラソンのパンフレットを開いていましたし、一緒に走ったマラソン仲間の隣も今にも走り出しそうな装備をしたランナーだったとのこと。類は友を呼ぶといいますか、長く同じ競技を続けているとそれとなくにじみ出る雰囲気でお仲間だとわかるのでしょう。
新函館北斗駅までの間にやることは一つです。カーボローディングです。
こういうところで準備をしているかどうかで本番に差が出ます。わたしはこうして本番への万全の準備をしています。
函館までの所要時間は約4時間。その間はブロクの更新などをやっていました。以外にもネットワーク環境はよく、仙台を超えるくらいまでは快適にネットサーフィン(死語)を行うことができました。
函館についたら函館市街まで車で移動します。新函館北斗駅は函館市街まで電車で15分以上かかる僻地にある上に、周りにはレンタカー屋しかないという陸の孤島。地元の友人に頼んで迎えに来てもらいました。駐車場からはきじひき高原がよく見えます。駅を出て30秒ほどで放し飼いにされている馬に会いました。さすが北海道。
函館についたらやることは一つです。カーボローディングです。
函館には優秀なカーボロード施設があります。ラッキーピエロです。ラッキーピエロは函館民の胃袋を牛耳る飲食店で、一般的な函館市民は2日に3食はラッキーピエロで食事をするそうです。わたしの普段の炭水化物の摂取量の一週間分を一食で賄うことだってできるくらいの大盛りのオムライスやカレーライスを1,000円以下で食べることができます。
デッカデカのオムライス。これでも普通サイズです。学生の頃はこれくらいの量はぺろりだったのですが、アラサーに差し掛かってはかなり苦しい…なんとか2合のケチャップライスと卵3玉のオムレツを平らげホテルへ。
ホテルに付いたらやることは一つです。カーボローディングです。
お昼に食べたオムライスが午後7時になってもお腹の中で強烈な存在感を放っていますが、新鮮な海の幸を使ったお寿司やジンギスカンを食べます。
このように1日で3回ものカーボローディングを行った私の体はすでにカーボオーバーロードです。翌日のマラソンに向けて早めに就寝します。
ちなみに泊まったホテルには温泉むすめなる女の子がいました。
マラソン当日
マラソン当日の朝。見事に曇天。ランニング日和でした。
ランナーが朝起きてやることは一つです。カーボローディングです。
寝ている間に失われた炭水化物を摂取します。ですが、昨日のような無茶なロードは行いません。おかゆを2杯と梅干し、多少のタンパク質も入れておきます。生ものは避けます。カツゲンも我慢。
温泉むすめにさよならして、競技場まで移動します。競技場まで行く間にたくさんのランナーと会いました。これから一緒に走るライバルたちです。レース前あるあるかもしれませんが、自分以外のランナーがとても速そうに見えます。
会場についたらアップもせずダラダラと写真を撮って過ごします。すると小雨がぱらついてきました。去年の土砂降りほどではありませんが、そこそこに降っていました。気温が下がってきていい感じです。雨合羽を装備しだす人もいました。
9時丁度にハーフマラソン組がスタート。その10分後にわたしが参加するフルマラソンが始まります。今回はBブロックということでかなり前の方でのスタートとなりました。函館マラソンのいいところは比較的スタート後の混雑が少ないというところですね。昨年はDブロックでしたがスタートのロスは2・3分くらいでした。柵にもたれかかりながらスタートの合図を待ちます。競技場に入るまでは結構ドキドキしていたのに、スタートラインに経つと何故かリラックスできます。もう後戻りできないという事実が腹を据えさせるのかもしれません。
小雨がぱらつく中、フルマラソン組の号砲が。コース大外を走ると偉い人たちとハイタッチできるのでちょっとお得です。これから4時間以内にこの競技場に戻ってくるぞ。という気持ちを強く持ってスタートラインを切ります。
レース中の様子:前半
スタート時は小雨でしたが途中から霧雨状になり、非常に走りやすい機構となりました。今年はハーフ組にラン仲間がいるのでどこで会えるかな?とちょっとした楽しみもありつつ走れます。なお、その楽しみも開始15分程度で回収してしまい、あとは自分との勝負です。
今回のレースプランは後半追い上げ型です。去年・昨年と後半の失速を恐れて余力を残しすぎたので今年は意識的に後半のペースを上げていく作戦です。逆に前半は抑え気味~平均ペースで走ります。そのせいかどんどんペースの早いランナーに抜かされていきます。心の中では「またあとでね~」の気持ちでお見送り。無理のないキロ5分30秒くらいで走ります。
途中で補給食を落っことしたり、靴紐が解けたりとトラブルがありましたが、ハーフ地点までは予定通りのペース&タイムで持ってこれました。この時点で1100位台。スタート時は900位台だったので200人程に抜かされています。それでも焦ったりしません。マラソンの勝負は30kmから。ペースアップをするのに20km地点では早すぎます。黙々とキロ5分30秒を刻んで30km地点まで「移動」します。
レース中の様子:後半
30km地点での順位は1000位台。少しペースが上がったように思えますが、周りのペースが落ちてきているだけのこと。ここからはペースアップを狙います。ただ30kmを超えるあたりではすでに体力が落ちてきているので、ペースアップするつもりでも結局ペース維持になってしまう場合が多いのでしっかりとペースを上げていきます。
でもここで登場するのがラスボス・ともえ大橋。アップダウンが激しく日陰もない。攻略記事でもラスボスと書きました。
補給所はなく応援も少ないという、まさにラスボス。ともえ大橋の攻略のために前半抑えてきたんだという心持ちで望みます。と、ここで思ってもみないラッキーが。なんとともえ大橋ゾーン入り口にアミノバイタルのエイドがあったのです。これ幸いとばかりにアミノバイタルを流し込んでともえ大橋ゾーンに突入します。
ともえ大橋~赤レンガゾーンは風光明媚で観光客が多く散歩するにはピッタリの場所なのですが、マラソンでは35キロ地点の一番苦しいところ。海鮮丼と塩ラーメンのエイドもここにありますが、タイムのために全スルー。水をかぶってスポドリを飲むだけで通過します。
前半の貯金かアミノバイタルが効いたのか思ったより脚が残っています。ラスト5キロくらいでラストスパートです。気持ち的には5分00秒とかで走っているつもりなのですが、体力もレッドゲージなので結局は5分20秒くらい。また残り5キロってのも微妙に距離があっていきなり全力全開は控えて走りました。
後半追い上げ型でしたので、どんどんランナーを抜いていけます。特にともえ大橋の復路では死屍累々のランナーたちをビュンビュンと抜き去って行きました。ともえ大橋では何やら不思議な旗を振って応援している人が多かったです。後から知ったのですが「無事な航海を祈る」という意味の旗だったらしいです。
30km地点で1000位台だった順位も35km地点では800位台と200人弱追い抜いていました。体力的にはきつかったですが、ゴボウ抜きしていく感覚は大変快感でした。
ゴールとレース結果
40km地点で700位台後半まで追い上げ、ゴールは700位台前半。ラストの2,194mで50人以上抜いています。なんだか自分が速くなったかのようです。特にラスト1キロは何もかも吹っ切れて最速ラップのキロ4分台が出ました。
そして会場に戻ってきての全速ダッシュのあとのフィニッシュ!そして今年もこう思いました。ニコニコしてメダルを受け取ってこう思います。
「やっぱり体力余ってるやん…😇😇😇」
結局毎回こう。理想のゴールはフィニッシュラインを超えてバタンと倒れるくらいのレースプランで行きたいのに、結局は脚を余らせてしまう。担架で運ばれるくらいの勢いで自分を追い込めなかったと反省が残ります。
そしてタイム。4時間切り(サブ4)は余裕で達成しましたが、目標タイムには約30秒届かず…ラスト5kmのスパート開始の時からもっと全力で行くべきだった…海鮮丼も塩ラーメンも我慢したのに…
100点満点のマラソンではなかったものの難しいと言われる後半ペースアップのレース運びもできたので収穫がゼロだったわけではありません。もう少し減量したり、スピード重視のトレーニングを積んでいたら結果はもう少し変わっていたかもしれません。そして何より、ゴール後は何も残さないという心持ちをもっと持っておけば、間違いなく30秒は削れたでしょう。
ホロ苦いレース結果となりましたが、サブ4での自己ベスト。これで満足しないのはバチが当たるってもんです。それにゴール後のJKとのハイタッチ、あれは良かった…(ゲス顔)
レース後日談
レースが終わったらやることは一つです。カーボローディングです。
くたびれた体には炭水化物が何よりの薬です。まずはアペリティフ感覚でお寿司に行きます。
魚介類の脂で体を潤したら筋肉の修復に使うためのタンパク質を摂取しに行きます。具体的には焼き肉です。
寿司と焼き肉をたらふく食った後はホテルで3次会。結局体力は余りまくっていたようです。深夜2時過ぎまで飲めや騒げやの宴は続きました。
翌日。前日の深酒が効いたのか起きたのはチェックアウト時間の1時間前。ササッとシャワーを浴びて出発準備をします。他の連中はわたしに黙って朝市に行っていたようです。「起こしたのに」などと言っていましたが、わたしには起こされた記憶はありません。
ここからは自由行動。帰りの新幹線の時間まで函館の街をブラブラします。
自由行動ですることは一つです。カーボローディングです。
3000キロカロリーを消費した翌日。いくら寿司と焼き肉でカーボローディングを行ったとはいえ、体はまだまだ飢餓状態です。早速朝市に向かいます。函館マラソンランナー割引のお店を見つけて流れるように入店。自慢の海鮮丼をいただきます。
活イカの吸盤は結構痛かったです。
海鮮丼でお腹を膨らませたら円滑に栄養を取り込めるように地ビールをいただきます。
函館ビール館で4種の飲み比べセットを注文して味の違いを楽しみます。カウンター席に6組座っていたのですが、うち4組は間違いなくランナーでした。ランナーは酒飲み説…なお、帰る時にちらっと見たらカバンにマラソン記念品の帽子をぶら下げていたので、6組中5組はランナーという結果でした。
マラソンで駆け抜けた金森レンガ倉庫街は晴天に恵まれてキラキラと輝いていました。マラソン中はじっくりと見る暇もなく走り去ってしまったので今度はじっくりと見て回ります。
駅に帰る途中、マラソンのエイドがあった場所を見つけました。スポドリのあとで真っ黒になっていました。仕方ないとはいえ、ランナー以外にはこういうのは嫌われそう…
函館駅の周りでお土産を購入し、関東へ帰ります。帰りも新幹線です。
新幹線の中でやることは一つです。カーボローディングです。
ラッキーピエロで購入したお弁当を新幹線の中でいただきます。
心地よい揺れと満腹感のなか、こう思うのです。「来年のカーボローディングはなんにしよう…」