無線キーボードってほとんどがパンタグラフ式でメカニカルキーボードの無線キーボードってなかなかありませんでした。そんなところ、中華サイトで面白いキーボードを見つけたので人柱覚悟で購入してみました。
Anne Pro
これがそれだ!
相変わらずの簡易包装。海外通販あるあるですが、一応精密機械なのにプチプリシートでくるりと巻いてビニール袋に突っ込んでいるだけでした。箱もベッコリ凹んでいて「これ大丈夫かなぁ…」と不安になりました。
なお、パッケージ裏に「マニュアルはここからDLしてね!」的な中国語とQLコードが合ったのですが、QLコードのURLは失効していました。マニュアルはここからどうぞ。
開けてみると60%キーボードだけあってかなりコンパクト。ちょっと特殊なキートップの印字が印象的。
背面には工場出荷時に強制的にリセットするためのスイッチがあります。爪楊枝のような細長いものでクリックするようです。高さを調整するスタンドはありません。
軸は赤軸を選択しました。他にも黒軸や青軸、茶軸も選べるようでした。ただし中華スイッチですのであしからず。チェリー製のスイッチと比べて赤軸は少々柔らかすぎる気がします。
接続はマイクロUSBでした。付属品はマイクロUSBケーブルとキープラー、あと豪華にもBluetoothの受信アダプタもついていました。
そう、これはメカニカルキーボードのくせにBluetoothで接続できるというキワモノすぐれものなのです!バッテリーはキーボード本体内に内蔵されており、待機状態で3ヶ月持つとのこと。
もちろん有線でも使用できますので、お家ではUSB接続で有線で使用して、外出先ではスマホとキーボードで無線接続なんて使い方ができるのです。
選べて光るキーレイアウト
Anne Proにはその他にも特徴があります。それがスマホからキーレイアウトをカスタマイズ出来るってところです。
アプリは「obins」と呼ばれる管理アプリです。iOSとandroidで入手可能です。このアプリでキーレイアウトをほぼ自由にセッティングできます。例えばFnキーの位置やCaps Lockの無効化なども調整可能です。
文字以外にも矢印やファンクションキーなど、かなり細かくセッティングが出来るようになっているので、好みのキーレイアウトに変更することが出来るようです。
androidでの管理アプリのインストールは少々不安ですが可能です。ここのURLにアクセスしてapkファイルをDLして実行すれば管理アプリをインストールできます。
www.reddit.comandoroid端末で完結させようとするとMEGAアプリも併せてDLしなければいけないので少々面倒ですね。
根気よくやればDvorak配列にも変更できるでしょう。プリセットもいくつか準備されているので、ワンタッチでキー配列を変更できます。
他にもキーをタイプした時のライトの設定なんかも出来ます。キーボードが光る必要ある?無線キーボードで電池は貴重なはずなのにそんなに光らせてもいいの?って感じですが、設計段階からそういう発想はなかったかのようにビッカビカに光ります。
Anne PRO BlueRedBrown Switch RGB Wireless Bluetooth Mechanical Gaming Keyboard - YouTube
中華製品の洗礼を受ける
先に紹介したように付属品はキーボード本体とキープラー、USBケーブルとBluetoothアダプタしかありません。そう、クイックスタートすらないのです。一体どうやって電源を投入するのか…色々と迷っていたのですが、USBケーブルを接続したら電源が投入されました。
次にスマホとのペアリングです。FnキーとBキーでBluetooth接続モードに入ることが出来ます。その後=キーを押してペアリングモードに入ります。スマホでキーボードを選択できるようになったら、確認用の数字が出てくるのでキーボードでその数字を入力してあげるとペアリング終了です。最後にESCキーを押してBluetooth接続モードから離脱します。
とまぁペアリングするのはそこそこ上手く行くのですが、マルチペアリングを実現しようとすると途端に失敗が多くなります。Bookmark接続モードで1,2,3,4キーを押すことでそれぞれのデバイスに接続できるって触れ込みだったのですが、これがうまくいかない…
1に登録したスマホに上手くペアリングできたので、次は2に登録…できた!と思ったのもつかの間、1のペアリングの設定が何故か削除されていたりします。私が購入した個体差なのかもしれませんが、マルチペアリングをデフォで使うのはやめておいたほうが無難かもしれません。
キーレイアウトは完全に自由ではない
スマホのアプリからキーレイアウトをGUI形式でカスタマイズできるのは非常に便利です。でも完璧ではありません。例えばキーボードが受け付けていないキーバインドを設定できたりして、そのキーバインドを入力するとキーボードが不調をきたします。
例えばFn+BでBluetooth接続モードに入るのですが、このFn+Bにも任意のキーを設定可能なのです。だからFn+Bのキーバインドに別のキーを設定したりすると入力同士が衝突を起こし、キー入力を受け付けなくなりました。
他にもFnキーを複数のキーに割り当てようとしたのですが、ダメなようで最後にFnキーを割り当てたキーしかFnキーとして認識されません。
また、隠しコマンド的なキーバインドがあり、それをたまたま引き当ててしまった時は本当に故障してしまったのではないかと心配になりました。それがFn+altです。このキーバインドを入力してしまうとFnキーが押されている状態にロックされます。
キーレイアウトは比較的自由に設定できるようですが、完全に自由ではないということでした。
慣れは必要なキーボード
Anne Proキーボードは色々突っ込みたい所はありますが、比較的愛せるキーボードだと思います。設定不能なキーバインドを自分で探したり、たまにキー設定中にクラッシュしたりと安定して使えるようになるまでには慣れが必須です。
マニュアルも付属しておりませんので、自分で探して見る必要があります。もちろん日本語版なんてないので英語版を読み込む必要があります。
あと、製品そのものに関してではないのですが、購入が海外通販のみとなっていて、商品注文から結構な時間がかかるのが問題ですね。私の場合、注文から到着まで3週間程かかりました。
難ありと感じるかもしれませんが、中華スイッチの割にカチカチとした入力感覚やピカピカ光るキーボードは中々に魅力的です。価格も1万円でお釣りがくるレベルですのでメカニカルキーボードにしては安価な方だと言えるでしょう。
もし人柱第二号になってやるぜ!って人はこちらのリンクから是非購入してみては?