言葉にしないと伝わらない。文字にしないと残らない。

落ち着いて、冷静に!きちんと相手に伝わるクレーム文書の書き方

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この記事を読んでいるということはきっと腹に据えかねる出来事があったのでしょう。
今すぐに文句の一つでも言ってやろうとお思いかもしれませんが、一旦落ち着きましょう。
感情の赴くままに罵詈雑言のようなクレームを書いてしまうと、受け取った方も「あぁ、なんか怒ってんなぁこの人。ハイハイ、めんごめんご」とテンプレ謝罪メールを送信して終わりです。

本当に良いクレームは、受け取った相手や会社に反省を促し、自分に起ったような不幸な出来事をほかの人に経験さてほしくないという目的が伝わるクレームです。

あなたが憤った不快な出来事をほかの人に経験させないように、落ち着いてクレームを書きましょう。

起きたことを書くのではなく、期待したことを書く

クレームを入れたくなるような事はいろいろです。
急ぎで注文した品物がぜんぜん別のものだった。店員がぞんざいな対応をした。料理が散々なものだった。あげていけばきりがありません。

良いクレームとはそういった起きたことを事細かくかいて怒りを伝えるものではありません。
自分がお金を払ってまで得たかったサービスとおたくのサービスはここまで食い違っていますよ!というふうに相手側に認識させるのです。

具体例を上げましょう。
私のことですが、お部屋探しをしている時のとある不動産業者の対応です。私の名前が間違っている、予約の時間を間違える、ついには予約までさせておいて二人同時に接客をしだす、とまぁひどい接客だったわけです。

私がお店に期待していたのはお部屋を紹介してくれることであって、ひどい接客ではありません。まず、このギャップを文頭で伝えます。

ご担当者様
お世話になっております。〇〇と申します。

本日、御社XX支店のYY様に物件をしてもらうことを期待していたのですが、誠に遺憾ながら私の期待は完全に裏切られました。
残念ながら私がYY様に準備した時間とお店までの交通費は全くの無駄となっていました。
私が感じた御社とYY様への強い憤りをお伝えすることで、このような事態を再び招くことなく、私のように不快な思いをする人が一人でも減ることを願います。

本日私は〜〜

というふうに書き始めます。
裏切る、無下にされた、という強い否定的な言葉を使ってもいいと思います。
自分が不快に思ったことを書き出すのは実は二番目なのです。

多くの場合「お前んとこのYYってやつはこんなことをしやがったぞ!!」と息巻いて初めてしまいがちですが、そういう文書で始まるメールを受け取った瞬間に相手方は読む気はなくなります。
そうすると自分が感じた憤りや怒りは無駄になってしまいます。
何度も言いますが良いクレームとは自分の二の舞いになるような人を減らすためのものです。

起きたこととのギャップを伝える

実際に自分が経験した腹立たしい出来事を書いていく部分です。
ついヒートアップして書きなぐりそうになりますが落ち着いて行きましょう。
起こったこと、それについて自分がどれだけ嫌な思いをしたか、本当はどうなって欲しかったのか、と的を絞って書くと怒りの長文メールにならずに済みます。

本日私はYY様とお話させていただくお約束をしていたのですが〜(起きたことを書く)
そこで私は休日の貴重な時間を、ただただ無駄にしただけとなりました。
本来であれば物件の紹介などをしていただくはずでしたが、非常に残念でした。

YY様と御社には〜〜

上にあげた例ですとこんな形になります。
どうしても怒りが収まらず、起こったことを書き連ねたいのであればメールの一番最後にしましょう。
中盤で長々書いてしまうと、相手は最後まで読む気を失います。

最後にこうなって欲しいことを書く

クレームを送ることは自分の二の舞いになる人を防ぐためです。
ですので、しっかりと最後はこうなって欲しいことを書きましょう。

YY様と御社には今後このような接客をすることの無いよう、責任感を持って仕事を行い、より良い対応をしていただき、私のように不快な思いをする人が減ることを切に願っております。

ここまで書けば、ただの罵詈雑言メールから「読ませる」クレームメールになります。

大事な送信先

送信先は絶対にクレームを言いたい人にしてはいけません。この例ですとYYさんに送ってはダメです。
すこし残酷なようですが、上の役職の人に送りましょう。
上の役職の人のメールアドレスがわからなかったら、その会社のお客様センターに送りましょう。

しつこいようですが、二の舞いを防ぐためのクレームです。
当人に送っても、その人は反省するかもしれませんが組織としては改善しません。

ありがとうございましたと言われるために

クレームなんて書きたい人なんて誰もいません。
クレームを書くようなひどい目に誰も会いたくないからです。
だからこそ自分の二の舞いを防ぐためにも良いクレームを書いて相手方に改善してもらわないといけないのです。

クレームは罵詈雑言とは違って相手方に「あぁ確かにそうだ、教えてくれてありがとうございました。」と思わせるような親切なものでなくてはなりません。

良いクレームを書くにはまず落ち着くこと。冷静になることが大事です。