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人生100年時代の教科書 100歳の視点から今の自分を見返してみる「ライフ・シフト」感想・要約

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100年生きるとして、いつまで働くか、いくら貯金するか。

LIFE SHIFT

ここ数百年で私達の寿命は右肩上がりで、19世紀と比べて21世紀の平均寿命は大きく伸びました。

この増加はまだしばらくは続きそうで、2000年前後に生まれた子どもたちは半分以上の確率で105歳を生きると言われています。


そうなると、70歳で引退したとしても残りの30年余りの生活はどうすればいいのでしょうか。

「2000年より前に生まれてるから、わたしは関係ない」というわけには行きません。

なにせ平均寿命は10年毎に平均して2~3歳のペースで伸びているのですから。


そうすると1990年生まれの人は102歳、1980年生まれの人は99歳の平均寿命となります。

こんなに長い人生を有意義に幸せに生きるためにはどのような視点と準備が必要なのかを解説してくれています。

教育・労働・引退の3ステージ人生は崩壊する

平均寿命が80年前後の時代(まさに2020年くらい!)までは人生は3つのステージでも成り立っていました。

生まれてから20歳位までを教育、20歳から60歳までが労働、60歳から80歳までを引退という、人生を3つのステージに分けてモデル化した人生です。


引退期間が20年ということは労働期間の約半分です。これならば労働期間に貯蓄したり、資産運用したお金でなんとか暮らすことができたかもしれません。

ではこの3ステージモデルを100年人生に当てはめるとどうでしょうか?

60歳で引退して100歳まで生きるにしても、40年間を労働期間の蓄えで同じ期間を生活することはほとんど不可能でしょう。


だからどうしても長く働くことが(本当に残念ながら)必要なのです。

しかも、技術は日進月歩なので一度の教育で40年以上戦えるかというとそれも怪しい。

そうなると一回の人生で何回も「教育→労働」のループを繰り返しすというマルチステージの人生が人生100年時代の普通になるといいます。


もし80歳位まで労働するとして、鍵となる考え方がレクリエーションです。

遊びのレクリエーションではなく、リ・クリエーション(re-creation)です。

自由に使える時間を娯楽に当てるだけではなく、自分を作り直す時間に割り振る必要があるのです。

80歳の自分を思い描いて今を生きる

人生100年を生きる心構えや人生のモデルケースが詳細に解説されていますが、この本の中身を一言で言えば下記の問いかけにまとめることができます。

あなたに同様の問いを投げかけたい。20歳の自分がいまの自分をどう見るかではなく、70歳、80歳、100歳になった自分がいまの自分をどう見るかを考えてほしい。いまあなたがくだそうとしている決断は、未来の自分の厳しい評価に耐えられるだろうか?

リンダ・グラットン,アンドリュー・スコット. LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.520-523). Kindle 版. 

100年の人生という長期間を思い描くことは困難です。

でも「70~80歳になったときの私は、いま私が下そうとしている決断を評価するだろうか?」と自問自答して見ることで、判断の仕方が変わるとは思いませんか?


もともと人間の本能は短期的には忍耐心がなく、長期的には忍耐力を発揮できるものだといいます。

  • A「今10万円受け取るか、1週間後に11万を受け取るか選べ」
  • B「今10万円受け取るか、1年後に11万受け取るか選べ」

という選択を迫られた時、11万を受け取ると判断した人は、Aの場合よりもBの場合の方が増えるのだそうです。

刹那的に判断を下すのではなく、未来の自分が今の自分を動見るかという視点に立つことで忍耐力のある行動ができるのかもしれませんね。

関連する本

この本は非常に長いです。気合をいれて読まないといけません。

そんな気合がないという刹那的なあなたのためにコミック版が準備されています。

ちなみに2100年の日本はどうなっているのでしょうか?

暗い未来と効き目の怪しい処方箋の内容が知りたい方はこちらの本をどうぞ。

レビューも書いていますよ。

www.nenzop.net

この本を読んでみて

わたしはこの本を読む前から多分自分は100年生きるんだろうなぁって思っていました。

でも実際に100年を生きるということは楽しいことばかりではなく、それなりに長い時間働かないといけないんだなってことを知りました。

 

仕事や私生活においても人生は判断の連続だし、迷うことだってあります。

でもそんなときの一つの判断基準として「100歳生きるとして、100歳の自分は今の自分の判断をどう思うか?」という視点を持てただけでも、この本を読んだかいがあったってものです。

だって本当に長いんだもん、この本…


突然ですが1万時間の法則って知っていますか?

なにか習い事や技能を習得して、プロレベルになるのに1万時間位かかるよって法則です。

100年を時間換算すると87万3千時間を持っていることになります。

睡眠や仕事を除いて三分の一が残るとして自由時間が約29万時間。

すでに人生の30%を経過したとしても20万時間ほど残っていることになります。

この20万時間で何をしましょうか?

半分を休憩に使ったとしても10つのことでプロレベルになれちゃいますよ。