最新の論文に基づいた科学的な考察で筋トレに強くなろう
科学的に正しい筋トレ
スポーツ科学って実はいろいろな発見や変化が日々起こっています。
つい最近までは常識だと思われていたことが実は違っていたとか、有効だとされていたメニューがあまり効果的ではなかったとか…
新しい研究結果が必ずしも正しいとは限りませんが、最新の知識や見解を知っておいて損はありません。
盲信していたことが実は科学的な根拠がなく、驚かされることがたくさんありました。
この本を読んでみると、筋肥大や筋出力などの目的別のトレーニングを効率的にできるようになることでしょう。
他にも筋トレは良いとは聞いているけれど、筋トレが続かない…って人の処方箋もありますよ。
筋トレ初心者にも筋トレ経験者にもためになることばかりです。
筋トレをやっている人もやってみたい人も、まずはこの本を読んでみることをおすすめしますよ。
筋肥大には高負荷・低回数は時代遅れ?
筋トレをする人の目的の一つに筋肉を大きくする(筋肥大)があります。
筋肥大を行うならば高負荷で少ない回数をこなすというのがこれまで常識でした。
わたし自身、そう聞きましたし雑誌にもそう書いてありまし、そうやってトレーニングをしていました。
ですが、本書によると実はそうではないといいます。確かに高負荷・低回数は筋肥大に効果的ですが、それ以上に気にするべきは「総負荷量」なのです。
例えばスクワットで下半身の筋肉の肥大化を狙うことを考えます。100kgを5回、3セットだと総負荷量は100x5x3=1500kgになります。一方で80kgを5回、4セットでは総負荷量は80x10x4=1600kgとなります。
従来の理論では前者の方が筋肥大に効くとされていましたが、最新の論文では後者のほうが実は効果的だったというのです。
動作1回あたりの重量よりも、トレーニングを通しての重さを追求したほうが筋肥大には効くことがわかったのです。高負荷を扱うのが苦手な人には朗報ですね。
筋肥大以外にも筋出力を増すための効果的な方法も解説されていますので、筋肥大はしたくないんだけど…って人にも使えますよ。
筋トレが続かないのは、実は当たり前だった?
筋トレをすることで健康な体を手に入れることができます。
筋トレが病気による死亡率を減少させることを世界で初めて示した大規模な疫学研究です。その結果はこれまでの報告を肯定するものであり、習慣的(週2回以上)な筋トレはがんの死亡率を3割減らし、すべての病気による死亡率を2割減らすことが改めて裏付けられたのです。
庵野 拓将. 科学的に正しい筋トレ 最強の教科書 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.2592-2594). Kindle 版.
と言及されています。
予防にまさる治療なし。筋トレは治療・救済なのだ。
そういいたくなりますが、100人いたとして筋トレを始めるのは10人。1ヶ月続けられる人は1人くらいなものです。
筋トレが長く続かないのも、実は人間の進化の過程に秘密があるというのです。
もともと人間は筋トレをしたくないように進化してきたと言ったほうがいいかもしれません。
「そうか…筋トレを続けるのは難しいのか…」とがっかりすることはありません。
逆に人間の脳の働きを利用して筋トレに向かうライフハックも紹介されています。
もう筋トレが続かない…なんて自己嫌悪に陥ることもなくなりますね!
関連する本
筋トレとは対極にあるとも言える自重トレーニングの本です。
実際にこの本に書かれてある自重トレーニングをやるにしても、やらないにしても読み物として単純に面白いので、普通の読書として楽しむのもありです。
筋トレは最強のソリューションである。という筋トレブームの火付け役的な著書。
どんな悩みも「筋トレしろ」で解決に持っていきます。
アニメ化もされたこの作品。レストのお供にどうぞ。
この本を読んでみて
スマホやコンピュータがどんどん進化しているように筋トレの理論もどんどん進化していたんですね。
人間の体は何千年と同じだったはず[要出典]だからトレーニングの方法も変わらないものだと思っていました。
やっぱり筋トレはしんどいです。しんどいからこそ、その効果は最大限に引き出したいですよね。
筋トレ初心者向けにも、経験者にも役立つ情報が詰まっている本なので、ぜひ筋トレのモチベーションを上げる意味も込めて読んでみてください。
きっと驚くべき発見があるはずですよ!