NENZOP

言葉にしないと伝わらない。文字にしないと残らない。

五輪は日本のお葬式。東京五輪やるんで15万ください。

Sponsored Link

f:id:Ziddorie:20160521151355j:plain

東京五輪はネガティブな話題に事欠きませんよね。
取り壊したは良いがデザインが定まらない新国立競技場…
盗作の疑いで異例の取り下げになったエンブレム問題…
広告業者、某D社によるオリンピック委員会への買収疑惑…

ぱっと思いつくだけでこれだけのトピックが浮かびます。
その度に「なんでこんな無駄なことを…」と思っているのですが、そもそもこういう事態に陥ったのはオリンピックという性質にあるのではないかと最近は考えるようになりました。

そして東京五輪は日本の最後の打ち上げ花火となって、日本は緩やかな終焉を迎えるのではないかとおぼろげながら感じられるようになりました。

五輪は世界のお祭りなんだし、誰も嫌がらないでしょ?

テレビで見るオリンピックはキラキラとした檜舞台でとてもワクワクするものです。
小さな頃に見たシドニー五輪での柔道の谷選手の試合もよく覚えています。

五輪、特に夏季五輪は絶対的にポジティブな存在です。
誰もが羨み、切望する存在であるという認識が世界中に広がっています。だからこそ世界各国は多額のお金を払ってでも候補地に手を挙げます。
たった2週間のお祭りのために5年以上前からスタジアムを作ったり道路を建設したり、インフラを整備します。

きらびやかな舞台に目がくらみ、その対価にまで深い考えが及ばない。
何千億円規模の投資なのに、やたら甘い予算計算をしてしまう。
そういった幻惑が近代五輪には潜んでいるのでしょう。

誰も嫌がらないから、拒否できる手段がなくてもいいよね?

東京五輪誘致はどこから始まったのでしょうか?
石原元都知事が唐突に「東京で五輪をやりたい!」と言い出したのか、もともとそういう動きがあったのか。
私にはよくわかりませんが石原元都知事の性格上、「五輪をやりたがらないバカな国がどこにあるんだ?!」なんて言ってそうですね。

五輪誘致の問題の根源はここにあるように思います。
五輪=良いことなので誰も嫌がらない、だから拒否や反対する手段もいらないでしょ?
というロジックあるので反対意見が人の目に触れることがない。

「東京オリンピック 反対」で検索してみても、ヤフー知恵袋くらいのページしか出てこない。
「東京五輪に反対する人は日本人じゃない」というページもありました。
随分と過激な意見ですが、それほど東京五輪に陶酔している人もいるということでしょう。

拒否や反対できる手段がないから、激甘な見通しがまかり通る

五輪を拒否するまでもなくても、反対意見を偉い人に申し立てる機会がない。
議論の場が賛成派だけ。そういった環境でまともな議論をやろうとするほうが無理な話でしょう。

  • 「被災地の復興の予算は〇〇億円なのになんで新国立競技場の予算の値段は妥当なの?」
  • 「9000億(当初の東京五輪の予算)あれば、幼稚園や介護への投資ができるのに五輪を優先する根拠はなに?」
  • 「オリンピックが終わっても他の事業に使えるようなデザインにしようよ」


こういった議論が果たして行われてきたのでしょうか?
まぁされなかったから五輪関係の不祥事に事欠かないのでしょうが…

議論するメンバーは「五輪賛成派」や「何が起きても五輪はやるマン」しかいないので、外から見てまとも議論が成り立たない。

ちょっと(当初の2倍)予算をオーバーしても誰も「いや、これおかしいでしょ!」という人がいない。

いたとしても蚊帳の外。だから結局1兆8000億の予算でも足りないのでは?というバカバカしい事態に陥ってしうのではないでしょうか。

五輪は日本のお葬式:日本の最後の表舞台

奇しくも新しい「五輪のエンブレムがお葬式みたいだ」という意見がネットにあるのを散見しました。
実際そのとおりだなと思います。

今の日本が真っ先に取組むべき課題はなんでしょう?震災の復興?少子高齢化課題への取り組み?1億総活躍?
いろいろと取組むべき課題は山積しています。

そういう状況で、(本来やらなくても良かった)この五輪でのゴタゴタは目を覆いたくなる状態です。

ちなみに2025年の日本のイベントは何か思いつきます?2030年は?

2025年には日本の経済規模が世界第4位に落ちると言われていますし、3人に1人が65歳になっていると言われています。
2030年には生涯結婚できない人が3人に1人になって、ますます少子化が加速するだろう、とも言われています。
このように不安を掻き立てる予想がありますが、今の日本の最大の関心はあと4年に差し迫った東京五輪でしょう。

東京五輪の規模と時期がそれから先の日本が抱える課題を図らずも包み隠してしまっているように思えてしかたないのです。

東京五輪という日本最後の華々しい舞台が終われば、あとに残るのは頭を抱えるようなイベンドばかり…そうなるようであれば、東京五輪は盛大な日本のお葬式として名実ともにぴったりなものになるのではないでしょうか。

おわりに:15万ください

この記事を書いている時点で東京五輪に必要な予算が最大で1兆8000億円と言われています。
15万円は1兆8000億円を1億2000万で割った数字です。つまるところ国民一人あたりが負担する金額ですね。
東京都民だけなら、ざっくり計算で150万円です。

15万円の身銭をはたいてでもオリンピックをやりたいという人は何人いるのでしょうか?
前回の東京五輪の興奮を忘れられない人生の先輩方が、もう一度その興奮を若い世代に味あわせたいがために、東京五輪を誘致したのでしょうか?

30年後、そういった先輩方の大半は一足お先にいなくなっているでしょうが、今の10代20代はまだ生きていかなければいけない年齢です。
その時にこう思うのは嫌なので、やるならしっかりやってほしい。「あの時の1兆8000億って結局無駄金だったなぁ…」