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イギリスがまさかのEU離脱!これから英国とEUはどうなるの?

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残念ながら英国がEUを去ることが決定しました。
ドイツ、フランスと並ぶEUの大国イギリスがEUから離脱することによってどのようなことが起こり、そしてこれから起こるのでしょうか?

前にEU離脱に関して書いた記事はこちらからどうぞ

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これまでに起こったこと

ポンドが30年ぶりに最安値を更新

為替市場はパニック状態です。
大方の予想筋では、英国はEUを離脱しないという判断がつい昨日まで働いていました。
ですがフタを開けてみると一転、離脱という結果が出てしまいました。

英ポンドを持っている人は離脱の影響でポンドの価値が不安定になるのではと心配して円やドルを買い始めました。
ユーロはEU離脱の影響を受けるので当然買いません。
その結果、2016年6月24日の始値が1ポンド=約158円だったのが、離脱が確実になったわずか3時間あまりで1ポンド=約130円にまで下落しました。
英離脱でポンドは1.25─1.30ドルに下落へ、ドルは90円に=モルガンS | ロイター
ユーロもただではすみません。
日本時間2016年6月4日9時の段階で1ユーロ=約120円だったのが、たった3時間で1ユーロ=約110円です。
また、日本円は2年7ヶ月ぶりに99円台にまで高騰、日経平均株価も500円近く下がりました。

東京外為:円高、一時99円台…2年7カ月ぶり - 毎日新聞
日経平均大引け、急落 1286円安 英EU離脱派勝利で :日本経済新聞

キャメロン首相が辞意

キャメロン英首相はEU残留派でした。
ですが、EU離脱の決定を受け辞意を表明しました。
すぐに首相の座から降りるのではなく、10月までは続投すると見られています。
キャメロン英首相が辞意表明(2016年6月24日(金)掲載) - Yahoo!ニュース

これから起こること

2年間に及ぶ長い交渉の始り

これから英国はEU加盟国と離脱に向け、さまざまなことを交渉しなければなりません。
英国民のヨーロッパの渡航について、英国にいるEU加盟国民の権利、EU加盟国にいる英国民の権利、経済の話、金融の話、そして関税の話・・・

これらの交渉期間はEUの規則により2年とされています。
EU離脱交渉、2年がメド…いつ「通知」焦点に : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
ですが、これだけのことをたった2年間で決めきれるかというと微妙なところでしょう。
もしかすると2年以上の時間がかかり、その間は経済活動が停滞する恐れすらあります。
だって関税がいくらかかるかもわからないのに積極的に輸出なんてできませんよね。
中長期的には長い長い英国暗黒の時代の始りがこのEU離脱がきっかけなのかもしれません。

英国が見せしめになる可能性も

EUが最も恐れているのが「英国の2番目が出てくるのではないか?」ということです。
実際これまでにも、スペイン、イタリア、ギリシアはEU離脱をちらつかせています。
今回の英国のEU離脱は彼らを勢いづかせる結果となりました。

EUとしてはこの状況は面白くありません。
EUの結束力が弱くなるとユーロの価値が下がります。
そうすると通貨を共有しているEU加盟国は独自の通貨システムを持ったり、EUから離脱したくなります。
そうなるともっとEUの結束力はさらに弱まり・・・という悪循環に陥ってしまいます。
だからEUは今のうちに止血してあげないといけないのです。
 
恐ろしいことに既にオランダ、フランスの極右政党はEU各国に英国と同じような国民投票をするように呼びかけています。
オランダ極右政党党首、EU離脱の是非問う国民投票実施呼び掛け | ロイター
 
これ以上離脱国を増やさないためには、離脱をほのめかす国々を「やっぱりEUに残っていたほうがいい」と思わせるような何かが必要です。
そこで彼らには「残留したほうがよさそうだ」と思わせなくとも「離脱するとやばい」と思わせればいいのです。
実際そっちのほうが楽そうです。
 
ではどうするのか?簡単に言ってしまうと英国への制裁です。
英国に制裁とはなんとも不釣り合いな言葉ですが、実際あり得ないとは言えません。
EUは先にあげた交渉の場で英国と英国民に不利な条件を次々に突きつけ、他の離脱の可能性のある国々を脅すのです。
「EUを抜けたら、次にこうなるのはお前たちだぞ」と。

交渉がまとまらなくとも、英国が抜けたEU内では英国や離脱国に不利なルールを作ることもできるので英国の見せしめは交渉の場だけにはとどまらないでしょう。

英国内の分断も心配だ

2014年スコットランド独立運動の記憶が新しいように、英国がバラバラなってしまうかもしれません。
今回の投票は最後の最後まで是非が拮抗していたので世論も真っ二つの状態です。

こういう状況下では政治的な判断は非常に難しいでしょう。
EU離脱の交渉の場であっても、あっちを立てれば、こっちが立たずの状況が何度も続けば英国に属すること自体が不利だという判断が働きかねません。

そうなると2年前のスコットランド独立運動の様に分離独立しようとする地域が出ているかも知れません。
”Rule Britannia!”(統べよ、ブリタニア!)統べるのは他国かな?自国かな?

既に日本への影響が出ている

英国のEU離脱の影響をもろに受けたのが日本円です。
日本円は2年7ヶ月ぶりに99円台にまで高騰し、米ドルもその影響を受けるでしょう。
世界的にユーロポンド安、米ドル日本円高になっていきます。

1円でも円が強くなるだけでも日本の輸出産業は何千億もの影響があります。
国内の製造産業に影響がでると心配すれば投資家は投資を渋りますよね。
だから今日の日経平均株価がだだ下がりだったのです。
日経平均大引け、急落 1286円安 英EU離脱派勝利で :日本経済新聞

特に欧州は日本の主要産業である自動車の主要なマーケットです。
そこで円高になってしまうと日本車が高くなってしまい、価格的にも利益的にも不利になってしまいます。
このまま円高が進めば日本の製造業は大打撃を受けるでしょう。
安部首相が言っていた、リーマン前夜だったというのはあながち間違いではなかったのかもしれません。

細かいことは前に書いた記事のとおりです。

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British Firstとはこういうことだったの?

大方の見方ひっくり返してEU離脱の道を歩んだ英国ですが、これからは茨の道を進むことになります。
もともとユーロを導入していなかったから離脱の考え方もしやすかったのかもしれません。
ユーロを導入している国だと本当にゴタゴタしそうです。
 
ちなみにBritish First(英国第一)という言葉があります。
残留派のジョー・コックス議員が今年6月16日に銃撃された時に犯人が叫んでいたとされる言葉です。

英国の極右政党の名前なのですが、「EU離脱により真っ先に没落したのが英国だった」なんてことだったらコックス議員も泉下で泣くに泣けません。